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「5年後・10年後に売れば利益」と言われたワンルーム投資の持ち出しと売却価格を検証

本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。紹介する無料面談は、不動産投資の事業者によるものです。

「毎月の持ち出しは少しありますが、5年後に売却すればまとめて利益になりますよ」。

ワンルーム投資の提案で、このように売却を前提に持ち出しを正当化する説明を受けることがあります。

ところが、実際の相談では「5年たって売ろうとしたら、ローンの残りより安い査定しか出なかった」という声も見られます。

この記事では、2,500万円のワンルームを例に、5年後・10年後に売ったときに手元にいくら残るのかを、持ち出しの累計と税金まで入れて試算します。

この記事の結論

  • 2,500万円を全額ローンで買った試算では、5年後に売って持ち出しの累計と売却費用まで回収するには、買った値段の約97%(約2,413万円)以上で売れる必要があります。
  • 5年後の売値が買った値段より1割下がると、約158万円のマイナスになりました(税金・購入時の諸費用を除く)。
  • 売った年の1月1日で所有期間が5年以下だと「短期譲渡所得」になり、利益にかかる税率は約39.63%です。「5年後」の売却はこちらに当たりやすい点に注意が必要です。
  • 今の中古相場で売値を見積もれない、売れなかったときの持ち出しを払えない、のどちらかに当てはまるなら買わない判断が合理的です。
目次

「5年後に売却すれば利益」のワンルーム投資、持ち出しを回収できる売値は?

売る時期ローン残債持ち出しの累計必要な売値
5年後約2,232万円約90万円約2,413万円(買値の約97%)
10年後約1,938万円約204万円約2,227万円(買値の約89%)
持ち出しの累計と売却費用まで回収するのに必要な売値(2,500万円・全額ローン・現実寄りの試算)

5年後に売却して利益を出すには、ローンの残り・それまでの持ち出し・売るときの費用の3つを、売値で上回る必要があります。

試算では、5年後なら買った値段の約97%、10年後なら約89%以上で売れないと、手元のお金が減ったまま終わります。

5年後の売却で、手元にいくら残るかの計算のしかた

項目金額
売値2,500万円
売却費用(仲介手数料・抵当権の抹消など)−約94万円
ローン残債の返済−約2,232万円
5年間の持ち出しの累計−約90万円
税金・購入時の諸費用を引く前の損益約+84万円
5年後に買った値段(2,500万円)で売れた場合の計算(試算)

売却で手元に残るお金は、「売値−売却費用−ローン残債」で計算します。

ただし、これだけでは足りません。

それまで毎月払ってきた持ち出しの累計も差し引いて、初めて本当の損益になります。

上の表は、5年後に買った値段と同じ2,500万円で売れたという、かなり楽観的な場合の計算です。

売却費用は、仲介手数料(売値の3%+6万円に消費税)と、抵当権の抹消などの費用5万円として約94万円です。

ローンは35年ローンの最初の5年で約268万円しか減っておらず、残債は約2,232万円あります。

家賃の下落や空室を入れた5年間の持ち出しの累計約90万円を引くと、損益は約84万円のプラスです。

ここからさらに、購入時の諸費用(登記費用やローンの手数料など)と、利益にかかる税金を引く必要があるため、手元に残るお金はもっと小さくなります。

ポイント

  • 損益は「売値−売却費用−ローン残債−持ち出しの累計」で計算する。
  • 35年ローンは最初の5年で残債があまり減らない。
  • 買った値段で売れても、諸費用と税金を引くと手元の利益は小さい。

売値別に見た、5年後・10年後の売却の損益

売値5年後に売却10年後に売却
2,500万円(買値と同じ)約+84万円約+264万円
2,250万円(買値の9割)約−158万円約+22万円
2,000万円(買値の8割)約−400万円約−219万円
売値別の損益(持ち出しの累計を含む。税金・購入時の諸費用は除く・試算)

売値を変えて計算すると、5年後の売却の損益は、売値によって大きく変わります。

買った値段で売れれば約84万円のプラスですが、1割下がっただけで約158万円のマイナス、2割下がると約400万円のマイナスです。

10年後になると、ローンの残債が減る分だけ、売値が少し下がっても損益はプラスに近づきます。

それでも、売値が買った値段の8割なら約219万円のマイナスでした。

「5年後に売れば利益」という説明は、5年後も買った値段に近い価格で売れることが前提になっています。

その前提が成り立つかどうかは、物件の価格が今の相場に合っているかと、5年間で相場がどう動くかの両方で決まります。

将来の相場を確実に当てることは誰にもできないため、売値が下がった場合の損益も必ず計算しておきましょう。

ポイント

  • 5年後の売値が1割下がると、約158万円のマイナスの試算。
  • 「5年後に売れば利益」は、買値に近い価格で売れることが前提。
  • 売値が下がった場合の損益も、必ず計算しておく。

ワンルーム投資を5年後に売却するときの税金と、持ち出しの関係

区分所有期間(売った年の1月1日時点)税率(所得税・復興特別所得税・住民税)
短期譲渡所得5年以下39.63%(30.63%+9%)
長期譲渡所得5年超20.315%(15.315%+5%)
土地・建物を売ったときの税率(国税庁)

ワンルームを売って利益(譲渡所得)が出た場合は、その利益に税金がかかります。

税率は所有期間で2倍近く変わるため、「5年後」という売る時期そのものが損益に影響します。

「5年後の売却」は、税率の高い短期譲渡所得になりやすい

売る時期売った年の1月1日時点の所有期間区分
2031年11月(ちょうど5年後)約4年2か月短期(39.63%)
2032年中約5年2か月長期(20.315%)
2026年11月に買った場合の、売る年と区分

国税庁によると、土地や建物を売ったときの所有期間は、売った年の1月1日時点で数えます。

その時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下なら短期譲渡所得です。

たとえば2026年11月に買った物件を、ちょうど5年後の2031年11月に売ると、2031年1月1日時点の所有期間は約4年2か月です。

そのため、「5年後」の売却でも短期譲渡所得になり、利益の約39.63%が税金になります。

長期譲渡所得の約20.315%になるのは、2032年に入ってから売った場合です。

営業で「5年後に売れば」と言われたら、その「5年後」がどちらの区分を前提にしているのかを確認しましょう。

税率の計算や特例の使い方は人によって違うため、実際に売る前には税務署や税理士に確かめてください。

ポイント

  • 所有期間は、売った年の1月1日時点で数える。
  • ちょうど5年後の売却は、短期譲渡所得(約39.63%)になりやすい。
  • 「5年後」がどちらの区分の前提かを確認する。

減価償却があるので、買った値段で売っても税金がかかることがある

項目金額
売値2,500万円
取得費(購入代金2,500万円−5年分の減価償却 約165万円)−約2,335万円
譲渡費用−約94万円
譲渡所得約71万円
税金(短期39.63%/長期20.315%)約28万円/約14万円
5年後に2,500万円で売った場合の譲渡所得の例(建物1,500万円と仮定・概算)

「買った値段と同じで売ったのだから、利益はないはず」と思うかもしれません。

しかし国税庁の説明では、取得費は、建物について購入代金から減価償却費に当たる額を差し引いて計算します。

賃貸に出している間、建物の減価償却費は毎年の経費として家賃収入から差し引かれているため、その分だけ売るときの取得費が小さくなるのです。

上の表は、建物部分を1,500万円、鉄筋コンクリート造の住宅用の耐用年数47年(定額法の償却率0.022)として、5年分の減価償却を約165万円とした概算です。

この場合、買った値段と同じ2,500万円で売っても約71万円の譲渡所得が出て、短期なら約28万円の税金がかかります。

営業で「毎年の減価償却で節税できる」と説明された場合は、売るときにその分の税金が戻ってくることがある点も合わせて考えましょう。

節税の効果と売却時の税金の関係は、節税と持ち出しの記事でも解説しています。

ポイント

  • 建物の取得費は、購入代金から減価償却費に当たる額を引いて計算する。
  • 買った値段で売っても、譲渡所得が出て税金がかかることがある。
  • 毎年の節税と、売るときの税金をセットで考える。

「5年後に売れば利益」の提案を、別の会社にも見てもらいたい人へ

手元の提案書や物件資料をもとに、販売会社とは別の会社の無料オンライン面談で、価格の妥当性や持ち出しを計算し直してもらう方法もあります。

5年後の売却を前提にしたワンルーム投資の持ち出しを、買う前に確かめる手順

手順確かめること
1今の中古相場から、5年後・10年後の売値を見積もる
2その売値で、持ち出しの累計と売却費用・税金まで回収できるか
3売れなかった(持ち続けた)場合の35年の持ち出しを払えるか
買う前に確かめる手順

5年後の売値は、今の中古の成約価格から見積もる

やり方理由
買う物件と同じ駅・5年古い物件の成約価格を調べる5年後の自分の物件に近い条件の価格が分かる
㎡あたりの価格にそろえて比べる広さの違う物件とも比べられる
提案の価格と比べて差を確かめる差が大きいほど、5年後に買値で売るのは難しい
売値の見積もり方

5年後の売値を見積もるときは、提案された価格ではなく、今の中古の成約価格を出発点にします。

たとえば築5年の物件を買うなら、同じ駅で築10年前後の物件がいくらで売買されているかを調べると、5年後の売値の目安になります。

成約価格は、レインズ・マーケット・インフォメーションや国土交通省の不動産情報ライブラリで、誰でも無料で調べられます。

新築の場合は特に注意が必要です。

新築の価格には販売会社の広告費や利益が含まれているため、買った翌日から中古の相場でしか売れないのが一般的です。

新築を5年後に売る場合の損益は、新築ワンルーム投資の持ち出しと「すぐ売ると損」の記事で、新築プレミアムの大きさ別に試算しています。

ポイント

  • 5年後の売値は、今の中古の成約価格を出発点に見積もる。
  • 同じ駅で5年古い物件の成約価格が、目安になる。
  • 新築は、買った直後から中古の相場でしか売れないのが一般的。

5年後に売却できなかった場合の持ち出しも計算する

前提35年の持ち出し
提案書によくある前提(固定資産税込み)約429万円
現実寄り約1,114万円
厳しめ(6年目から金利+1%など)約1,778万円
売らずに持ち続けた場合の持ち出し(2,500万円・全額ローン・35年・試算)

5年後に思ったような値段がつかなければ、売らずに持ち続けるという選択になります。

その場合、5年目以降も毎月の持ち出しは続きます。

試算では、売らずに35年持ち続けた場合の持ち出しは、現実寄りで約1,114万円、厳しめでは約1,778万円になりました。

「5年後に売るから大丈夫」という計画は、売れなかったときにこの持ち出しを払い続けられるかどうかで、安全かどうかが決まります。

転勤や結婚、住宅の購入などで、5年後にどうしても売らなければならない事情がある場合は、売値が下がっていても売ることになり、損失が確定します。

下の計算表に提案書の数字を入れて、持ち続けた場合の持ち出しと、10年目に売るのに必要な売値を確かめておきましょう。

提案書の数字を入れて、持ち出しの総額を計算する

※ 3つの前提で比べます。
「提案書の前提」=家賃・管理費・修繕積立金が一定、空室・設備交換なし(固定資産税は含む)。
「現実寄り」=家賃が毎年0.5%下落、修繕積立金が5年ごとに段階的に上がり16年目に国土交通省ガイドラインの平均目安(335円/㎡・月)に到達、4年に1回1か月の空室と原状回復・募集費15万円、12年目と24年目に設備交換25万円。
「厳しめ」=現実寄り+家賃が毎年1%下落、6年目から金利が1%上昇。
所得税・住民税の増減は含みません。実際の収支は物件・契約・金融機関の条件で変わります。

ポイント

  • 売れなければ、5年目以降も持ち出しは続く。
  • 持ち続けた場合の35年の持ち出しは、現実寄りで約1,114万円の試算。
  • 売らざるを得ない事情があると、値下がりしていても損失が確定する。

5年後の売却で利益を狙うワンルーム投資、持ち出しを受け入れてよい人・買わない人

受け入れを検討できる人買わない方がよい人
今の中古相場で見積もった売値でも、損益に納得している「5年後も買った値段で売れる」という説明だけで判断している
売れなかった場合の35年の持ち出しも払える5年以内に転勤・結婚・住宅購入などで売る可能性が高い
税金と購入時の諸費用まで入れて計算した税金や諸費用を入れた計算をしていない
判断の早見表

5年後の売却を前提にしたワンルーム投資を、今は買わない方がよいケース

ケース理由
提案の価格が、近くの中古の成約価格より高い5年後に買値近くで売れる見込みが小さい
「5年後に売れば利益」の計算に、持ち出しの累計が入っていない損益を大きく見せている
税金・売却費用の説明がない手元に残るお金を判断できない
売れなかった場合の持ち出しを払えない売り時を選べず、損失が確定しやすい
見送りを考えるケース

上のケースに当てはまるなら、5年後の売却を前提にしたワンルーム投資は今は買わない判断が合理的です。

特に、「5年後に売れば利益」という説明の中に、毎月の持ち出しの累計や売却費用、税金が入っていない場合は、損益が実際より大きく見えています。

また、提案の価格が近くの中古の成約価格より高い場合、5年後に買った値段に近い価格で売れる見込みは小さくなります。

売却で利益を出せるかどうかは、買うときの価格でほぼ決まると考えてください。

そして、5年後に売れなかった場合の持ち出しを払い続けられない人にとって、この計画は「売れる値段で売るしかない」状態になりやすい点にも注意が必要です。

営業の説明の確かめ方は、「持ち出しは普通」と言われたワンルーム投資の記事でも整理しています。

ポイント

  • 売却で利益が出るかは、買うときの価格でほぼ決まる。
  • 持ち出し・売却費用・税金が入っていない損益は、大きく見えている。
  • 売れなかった場合の持ち出しを払えないなら、見送りを考える。

5年後の売却の見込みと持ち出しを、別の会社にも見てもらう

相談できること受け取った提案書をもとにした、収支シミュレーションと物件価格の確認
形式オンライン(Zoomなど)または対面。30分以上
費用無料
注意点面談先も不動産投資の事業者で、物件の紹介を受ける場合がある。年収の確認と融資の診断がある
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5年後の売値の見積もりは、成約事例が少ない駅や、階数・向きの違いがある物件では、自分だけでは判断しにくいことがあります。

そのようなときは、提案している会社とは別の会社に、提案書や物件資料を見てもらう方法があります。

ここで紹介する無料オンライン面談では、手元の資料をもとに、物件価格の妥当性や、年収・ライフプランに合わせた収支シミュレーションを確認できます。

ただし、面談先も不動産投資の事業者であり、完全に中立な立場ではありません。

面談の中で別の物件を紹介される場合もありますが、どの物件も買わないという判断をしてもかまいません。

面談で聞いた売値の見込みは、この記事の表と見比べて、持ち出しの累計や税金が入っているかを確かめてください。

ポイント

  • 売値の見込みと持ち出しを、別の会社の視点で確かめられる。
  • 面談先も事業者で完全な中立ではない。買わない判断も自由。
  • 申し込みには年収800万円以上などの条件がある。

「5年後に売れば利益」と言われた提案、契約前に数字を確かめませんか

  • 手元の提案書や物件資料をもとに相談できる
  • 価格の妥当性と、年収に合わせた収支シミュレーションを確認できる
  • オンラインで自宅から参加できる(無料)

【この記事の試算について】価格2,500万円・全額ローン(金利1.8%・35年・元利均等)、家賃90,000円、管理委託料5.5%、管理費7,000円、修繕積立金3,000円から16年目に8,375円(国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)の平均目安335円/㎡×25㎡)まで段階的に上昇、固定資産税など年6万円とした架空の試算です。「現実寄り」は家賃が毎年0.5%下落、4年に1回1か月の空室と原状回復・募集費15万円、12年目と24年目に設備交換25万円を加えています。売却費用は仲介手数料(売値の3%+6万円、税込み)と抵当権の抹消などの費用5万円です。譲渡所得の区分と税率は国税庁タックスアンサーNo.1440・No.3202、取得費から減価償却費相当額を差し引くことは国税庁「土地や建物を売ったとき」によります。減価償却の例は建物部分を1,500万円、耐用年数47年・定額法の償却率0.022とした概算で、実際の金額は物件の建物価格や取得時期で変わります。購入時の諸費用、特例の適用、毎年の所得税・住民税の増減は含みません。

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